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あの人の本はなぜ売れたのか?(ネット媒体の力)

あの人の本はなぜ売れたのでしょうか。
それは、「ネット媒体の力」があります。
ネット媒体を運営している著者は、本が出版されると自身のネット媒体で告知します。著者のネット媒体の顧客が多ければ多いほど、(顧客が本を買うため)実売数が増加するのは容易に想像できることでしょう。
しかし、本を売る人たちには、それだけではない工夫をしている人たちもいます。
※)ネット媒体のさらに詳しい話は、 ネット媒体の種類とその特徴ネット媒体の影響力にあります。

顧客がいることで、他のネット媒体を動かす

あの人の本はなぜ売れたのか?(顧客がいる人や媒体の力)でチラッと書いたのですが、昔、メルマガの発行部数が「万」単位の著者から、以下のようなメールが来ることがありました。

・本を出版したから、あなたのメルマガで紹介してほしい。本は無料で読める(一部)
・本を出版したから、あなたのメルマガで紹介してほしい。紹介してくれたら、私のメルマガであなたのメルマガを紹介する

自分が発行しているメルマガの読者数を増加させたいと考えている人は、後者の提案に乗ったことでしょう。
つまり、以下のことが起きていたのです。

(例)
<著者のネット媒体でのみ、出版を告知する場合>
著者の発行しているメルマガ2万部 → 顧客のうち千名しか購入しない
→1回、増刷がかかるくらいの本になる

<上記のようなオファーを出すことで、他のネット媒体を動かす場合>
・著者の発行しているメルマガ2万部 → 顧客のうち千名しか購入しない
・著者以外のネット媒体10万部が著書を紹介してくれる → 5千名が購入
→発行部数ウン万部の本になる!

このようにネット媒体を運営する著者(一部)は、他のネット媒体の運営者を動かすことで、本を売っていた時期がありました。

実は、この手法、ネットや本の出版の世界だけではありません。
出版以外の世界では、たとえば、以下のようなことがあります。

<雑誌の世界>
雑誌の売上部数を伸ばすために、「すでに顧客がいる人」「知名度がある人」の記事を書く。そうすることで、その人の顧客が雑誌を購入してくれたり、記事をネットなどで紹介してくれたりする。

<テレビの世界>
顧客がいる人、知名度がある人を出演させる。理由は雑誌の世界と同じ。

<セミナー商法の世界>
セミナーをするとき、ネットで影響力のある人たちを無料招待する(ただし、セミナーの告知を記事にしてもらうのが条件)。

<情報起業家の世界>
まずは集客力のある情報起業家の商材を売ることで媚を売って、その後に、その人のネット媒体で、自分の商材を紹介してもらう。

古くからよく使われている手法なのですね。

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他のネット媒体での宣伝を誘発する

ネット媒体に人を集める手段の一つに「緩い提携」のようなものがあります。緩い提携とは、たとえば、有名ブロガーのブログを読んでいると、たまに「有名なブロガーと会いました」などの記事を見かけることがありますが、このことです。どういうことでしょうか。

たとえば、定期的に有名ブロガーAのブログを読んでいると、Aさんのブログで「有名ブロガーBさんと会いました」などの記事がありました。すると、「Aって誰だよ?」と思いながら、Bさんのブログを開いたところ、Bさんのブログでも、「有名ブロガーのAさんと会いました」などの記事がありました。
Aさん、Bさん、狙っているのか、そうじゃないのかはわかりませんが、コレ、集客の効果があります。なぜか?

Aさんのファンの一部は、Aさんの仲良しのBさんのことも気になるようになるためです。

こうやって、リアルの世界、ネットの世界は問わず、有名ブロガーたちと仲良くなって、仲良しアピールをしあって、お互いに読者増加を狙うというのが、緩い提携です。
これはネットに限った話ではなく、あちこちで見ることができます。具体的には以下です。

ブログで仲良し芸能人の話を、お互いに書き合う。それぞれファンを抱えているので、仲良しアピールすることで、ファンが増えるのでしょうね。

前置きが長くなりましたが、本題です。
ネット媒体が、緩い提携をしながら成長していったのならば、たとえば上記のAさんが本を出版すれば、Bさんのブログでもそれを宣伝してもらえます。
ネット媒体を運営している人の一部は、こういう緩い提携があるので、本を出版するとあちこちで宣伝されて、本の売上数につながっているわけです。

運営するネット媒体のファンに「書店員」がいる確率

※)これは推測の域を出ない話です。

わたしが「基本にカエル英語の本」を出版したとき、一部の書店さんが大々的に本を置いてくれました。
今でこそ、私は「英語が苦手な人向きの英語の参考書」「やりなおし英語」の「売れる」著者として認知されているようですが(されていないかもしれないですが)、当時は、全くの無名。
なのに、大々的に扱ってもらえたのです。
それは、恐らく、わたしの運営するホームページやメルマガを読んでいただいていた書店員がいたからなのではないでしょうか。

ネット媒体の顧客数が多ければ多いほど、確率論的にも、そこに書店員がいる可能性が増加します。書店員に好意的に評価されていれば本屋に著書を置いてくれる可能性も高くなります。

ある意味、テスト販売

ネットで人を集めているということは、その人には何らしか人を惹き付けるだけの「文章能力」があるということです(もちろん、そういう傾向があるという話です)。

本の出版を「全国」、ネット媒体は「テスト販売」とするならば、集客力のあるネット媒体の運営者は、テスト販売で成功しているということに他なりません。
だから、全国での販売――本の出版も成功する確率も高いのです。

ただ、「書籍では売れてもネットにすれば、全くヒットしないであろうテーマ」「ネットだと安定したアクセスがあっても、書籍では売れないであろうテーマ」がありますし、ネットはSEOなどでアクセス数が、書店は出版社の棚の強さで売上が変わるので、なんともいえないこともあるのですが。

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