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ブログ本が売れない本当の理由。編集者が知らない「アクセス数」「読者数」の実態

「ブログ本は売れない」
※)ブログ本=育児ブログ、料理ブログなど、人気ブログを書籍化したもの。

少し前に編集者から聞いた言葉です。
しかし、ブログ本が売れないのではなく、編集者が「アクセス数」「読者数」の実態について知らないだけだと私は思うのです。どういうことでしょうか。

一言で「アクセス数」といっても色々ある

少し前にあったのが、アメブロのアクセス数の水増し問題。
どのような問題なのかというと、アメブロのアクセス数が、他のアクセス解析を使ったときに比べて8倍ほど多く出ていたというものです。具体的には以下。
※)過去に一部で問題になりましたが、2013年時点でも、アメブロのアクセス数は多く出ています。

(例)
・アメブロのアクセス解析:1日8000アクセス数
・忍者ツールのアクセス解析:1日1000アクセス数(もちろん、こちらの方が正確)

これは何もアメブロに限った話ではありません。どこのアクセス解析を利用しているのかで、アクセス数が大きく異なるのは有名な話です。

また、もっといえば、アクセス数の設置方法でもアクセス数は異なります。具体的には、トップページにだけアクセス数を設置するのと、全ページ一度にアクセス数を測定するとでは大きな差がでてきます。具体的には以下。

(例)
・全ページにアクセス解析を設置(全ページのアクセス数):1日1万アクセス数
・トップページだけにアクセス解析を設置(トップページのアクセス数):1日300アクセス数

ちなみに、過去、ブログの運営者は全ページのアクセス数を測定していて、ホームページの運営者はトップページだけのアクセス数を測定している傾向がありました。

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そのアクセスは、本当にファンなのですか?

仮にみなさんが編集者で、以下の2つのブログを書籍化しようと思ったとき、どちらのブログにしますか。

(A)1日5万アクセス数の料理ブログ
(B)1日3千アクセス数の料理ブログ
※)アクセス数の測定方法は同じです。すなわち、先ほど述べたようなアクセス数の差はありません。

きっと(A)にしてしまうと思います。
しかし、(B)を書籍化した方が売れることも、十分にありえます。
なぜでしょうか。
それは「アクセスの質」です。

たとえば、(A)のブログでは、料理ブログにも関わらず芸能人の名前が沢山でてきていたとしましょう。噂になっている芸能人は、検索回数が極めて多いので、(A)のブログのアクセス数は伸びます。
ここで、(A)のブログのアクセスはどのようなものなのか考えてみましょう。このアクセスは(A)のブログのファンのものではないですよね。きっと、芸能人のファンで、芸能人の名前を検索していたら、たまたま(A)のブログに行き着いただけです。だから、検索で(A)のブログがヒットしたところで、(A)のブログに興味を持たないことでしょう。つまり、(A)のブログはアクセス数が多いものの、実情は、検索エンジンを通して(A)のブログに興味を持たない人ばかり集まっているだけなのです。

一方、(B)のブログは、SEOをしていなくて、検索エンジン経由のアクセス数が全くなく、すべて「ブックマーク」経由のアクセスだったとしましょう。すると、単純に考えて、3千人のファンが(実際はそんなにはいないですが)、(B)のブログに集っているのです。

ファンがいない、見せ掛けのアクセス数だけある(A)。
多数のファンがいる(B)。

どちらのブログを書籍化した方が、本の売上に直結するのかわかっていただけたでしょう。

メルマガの読者数を見ても、ファンの数までわからない

今となれば有名な話になりましたが、メルマガの読者数は「お金」で買うことができます。しかも、読者を購入しているメルマガの大半は、格安のリストを購入しています。つまり、どういうことが起きているのかというと、たとえば、以下です。

(例)読者数10万部のメルマガ
「懸賞企画」で買った読者ばかり。つまり、10万部のうち、9万9900部の読者はメルマガをロクに読んでいない

だから、「10万部のメルマガの発行者に本を出版させたのに、全然売れなかった」のような事態に陥るわけです。

一方、読者数が数百人でも、ほとんどの読者がしっかり読んでいるメルマガの発行者が本を出せば、メルマガの読者は購入してくれることでしょう。

真に読者がいるかどうかが重要

ファンが多いブログやメルマガの運営者に書籍の執筆を依頼すれば、ある程度の売上数が見込めます。そこで、編集者は、ファンがいるかどうか、アクセス数や読者数を参考にしてきたようですが、上記のように、あてにはならないのです。

というわけで、「見せかけの」アクセス数や読者数をアテにしてブログ本を出してきたからこそ、売れないケースが多々あったのではないかと私は思います。

ちなみに、いくら真の読者がいたところで、千部売れればいい方だと思います。だから、その千部をキッカケに、さらに本を売ることができるかどうかが大切なのではないかと、私は考えています。すなわち、本の内容こそが本がヒットするかどうかに影響を及ぼすのだと思います。

ちなみに、ネット媒体のさらに詳しい話は、 ネット媒体の種類とその特徴ネット媒体の影響力にあります。

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